有地 健ありち たけし
対応エリア:
香川,愛媛,徳島,高知
バスや自家用車を利用してお遍路をする人が多い現代で、あえて歩き遍路を中心に案内をしている先達がいます。先達の中では若手で活動的な有地さんです。
有地さんがガイドの魅力に目覚めたのは、京都の博物館の館内設備メンテナンススタッフをしていた時でした。仕事の合間に、何気なく館内を案内したお客さんから「次回もあの人にガイドをして欲しい」とお願いされたのがきっかけです。その後、地元徳島にUターンし「四国と言えば遍路がある。遍路のガイドになろう」と先達を目指したのだとか。
2006年に先達としてガイドデビューをしてからというもの、「どんな風に案内をしたらお客様は喜んでくれるのだろうか」ということばかり考えているそうです。
今では歩き遍路を中心に案内をしている有地さんですが、デビュー当時はバスツアーの先達もしていました。その頃に出会ったあるひとりの添乗員さんが、有地さんのその後のガイドとしての活動に大きく影響を与えています。ガイドブックやパンフレットに載っているような情報をただ読み上げるのではなく、自分の言葉で語る、その土地の歴史や文化の情報がちりばめられた案内に夢中になってしまったのだとか。
それからというもの、それぞれの土地の歴史や文化に興味を持つようになり、好奇心のおもむくままに学び始めたそうです。
「今、目の前にあるものよりも、かつてそこにあったものを知ったり伝えたりするのが好きなんです。そうやって歴史や文化を紐解いていくと、ごく小さな地域の情報が、教科書に出てくるような歴史上の人物と繋がったりします。そんな話を歩きながらお遍路さんにするんです」と、子どものように無邪気な笑顔で語ってくれました。
交通手段が発達し、バスや自家用車で体への負担が少なく、短い時間で遍路ができる時代に、有地さんはなぜ歩き遍路を勧めるのでしょうか。
最近の歩き遍路には、一気に八十八カ所をめぐるのではなく、1~2泊の旅を定期的に続け、2~3年かけて全札所をめぐるプランがあります。このようなプランでは、お遍路さんが四国に接する機会と時間が増え、お遍路さんと有地さんのお付き合いの期間も必然的に長くなります。
「あえて時間をかけて四国を巡ることで、人と出会うチャンスが増えます。それが歩き遍路の何よりの魅力だと思っています」と。
有地さん自身、博物館のお客さんやバスの添乗員さんとの出会いで、自分の歩む道のきっかけをつかんできました。
自らの時間と体力を惜しみなく投資し、人や歴史との出会いを求める旅。そんな歩き遍路旅はいかがでしょうか。
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